あつもの

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

あつもの

羹とも書く。料理の一種。肉や野菜を入れてつくった熱い汁物。古くは茶道に使用する点心として禅宗の留学僧がより伝えた。明では鳥獣魚介を使ってたれ味噌の汁に浮べて食したが,日本に渡来してからは仏教思想により,鳥獣の肉を食べなかったので小麦粉をこねて似たような形のものをつくり,これを精進食とした。点心はその後江戸時代になってすたれ,宮中料理にだけ利用された。一方初期のあつもの類の一種羊 (ようかん) を祖型とする蒸し羊羹は今日も食されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

あつもの
あつもの / 羹・

熱いまま用いる料理の意で、実のたくさん入っている汁をいう。汁の実に植物性の材料を用いたものを羹の字を用い、動物性の実を用いているものにの字をあてている。「あつものに懲りて膾(なます)を吹く」ということばがあるが、澄まし汁、濁り汁、変り汁など、いずれも温度の高い汁物は「あつもの」に含まれる。[多田鉄之助]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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