アバダン(その他表記)Ābādān

デジタル大辞泉 「アバダン」の意味・読み・例文・類語

アバダン(Abadan)

イラン南西部、フーゼスターン州の港湾都市ペルシア湾に注ぐシャッタルアラブ川の東岸に位置し、大製油所がある。石油の積み出し港として有名。イラン‐イラク戦争において、約1年間イラク軍に製油所が包囲され、大きな被害を受けた。アバダーン

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精選版 日本国語大辞典 「アバダン」の意味・読み・例文・類語

アバダン

  1. ( Abadan ) イラン南西部、ペルシア湾奥の都市。大精油所があり、イラン南部油田からのパイプライン終点で石油輸出港。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アバダン」の意味・わかりやすい解説

アバダン
Ābādān

イラン南西端,フージスターン州,イラクとの国境に隣接する工業都市。ペルシア湾奥の河口より約 53km内陸にさかのぼった,シャットルアラブ川のデルタ上に位置する。 1908年にイギリス人ダーシー卿によって,マスジデスライマーンに石油が発見され,翌年アングロ・ペルシアン石油会社がつくられた。同社はアバダンを港湾施設と当時世界最大の石油精製所の建設地に選んだ。アバダンの精油所は 12年に完成し,以後石油の精製,輸出の中心地として発展した。パイプラインはテヘランにまで延びている。市内は上級技術者,中級技術者,一般労働者などの住宅地域が,それぞれ一定地域にまとめられている。なお,一般住民はアラブ系が多く,精油所南東の市街地に住んでいる。精油所は 1980~88年のイラン=イラク戦争爆撃で大きな被害を受けたが,その規模を縮小して再建された。イラン縦断鉄道,幹線道路によりアフワーズを経て,テヘランに連絡する。人口は 1976年当時で約 30万。

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