日本歴史地名大系 の解説
アブラコマ場所・ホロイツミ場所
あぶらこまばしよ・ほろいつみばしよ
ホロイツミ場所は現在の
「津軽一統志」の「松前より下狄地所付」には、現えりも町から十勝支庁にかけての所付として「たもし」「おたへつ」「ぬるへつ」「とまり」「とかち」「せう屋」「ゑるも崎」「大とかち」が順にあげられている。「えりも町史」は「とかち」「せう屋」「ゑるも崎」の書上順に錯誤があり、「ゑるも崎」「せう屋」「とかち」が正しい順と推定して、「おたへつ」はヲタベツで
初めは知行を宛行われた家臣(アブラコマは蠣崎氏)自らが交易を行っていたが、しだいに請負人に任せる家臣が多くなった。「蝦夷商賈聞書」によればアブラコマは家老蠣崎内蔵丞の預地で、産物は鮫油、アブラメ(アイナメのことで、アブラコともいう)、縄などで、アブラメは一尺五寸ぐらいのものを塩を切り、樽詰にした。船は三〇〇石積が年に一度やってきて、運上金は「年々不同」であった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報