日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルバート湖」の意味・わかりやすい解説
アルバート湖
あるばーとこ
Lake Albert
アフリカ中央部、アフリカ大地溝帯の西リフト・バレー北端の湖。コンゴ民主共和国(旧ザイール)とウガンダとの国境に位置する。アルバート・ニャンザAlbert Nyanza湖ともいう。北東から南西方向に細長い形で、長さ160キロメートル、幅35キロメートル、面積5345平方キロメートル。湖水面高度は620メートル。西側は急崖(きゅうがい)で、東側よりビクトリア・ナイル川が比高122メートルのマチソン滝から流入、ほかにカフ川、南のエドワード湖よりセムリキ川が流入し、アルバート・ナイル川が流出する。湖とアルバート・ナイル川は航行可能で、湖岸、河岸沿いに集落があり、漁業が営まれている。1864年にイギリスの探検家ベーカーSamuel Bakerがヨーロッパ人として初めて発見し、ビクトリア女王の亡くなった夫の名前から命名した。
[堀 信行]
『アンヌ・ユゴン著、堀信行監修『アフリカ大陸探検史』(1993・創元社)』