アルベンスグスマン(その他表記)Jacobo Arbenz Guzmán

改訂新版 世界大百科事典 「アルベンスグスマン」の意味・わかりやすい解説

アルベンス・グスマン
Jacobo Arbenz Guzmán
生没年:1913-71

グアテマラ軍人,政治家。スイス系の家庭に生まれ,軍人として昇進,フアン・ホセ・アレバロ政権の国防相になる。1950年に左派軍部支持を得て大統領当選し,土地改革等の急進策を実施する。同国に大きな利権を持つアメリカ企業ユナイテッド・フルーツ社の所有地の収用をめぐってアメリカ政府と対立し,54年にアメリカに支援されたカスティリョ・アルマス大佐が指揮する反革命軍の侵攻に直面して,同政権は崩壊した。亡命先で死亡
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルベンスグスマン」の意味・わかりやすい解説

アルベンス・グスマン
Arbenz Guzmán, Jacobo

[生]1913.9.14. ケサルテナンゴ
[没]1971.1.27. メキシコシティー
グアテマラの軍人,政治家。単にアルベンスとも呼ばれる。 1944年の J.ウビコ独裁政権打倒に参加,J.アレバロ政権のもとで国防大臣を務めた。 1950年大統領選挙で改革派から立候補し,軍,共産党などの支持で当選。土地改革,労働者の地位の向上,アメリカ合衆国系企業の国有化などグアテマラ革命を推進した。 1954年反革命軍に追放され,メキシコに亡命。キューバ,ヨーロッパにも移ったが,再びメキシコに戻り,孤独と貧困のうちに生涯を終えた。

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百科事典マイペディア 「アルベンスグスマン」の意味・わかりやすい解説

アルベンス・グスマン

グアテマラの軍人,政治家。アレバロ改革派内閣で国防相を務めた後,1950年左派や軍部の支持を得て大統領に当選し,土地改革などの急進策を実施。ユナイテッド・フルーツ社(現,チキータ・ブランズ・インターナショナル)の所有地収用をめぐって米国政府と対立。1954年米国に支持された反革命軍の侵攻で政権は崩壊。亡命先で死亡。
→関連項目グアテマラ(国)

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世界大百科事典(旧版)内のアルベンスグスマンの言及

【グアテマラ】より

…44年10月には,小ブルジョアジー,学生が軍部の一部の支持を得て,ウビコを倒した軍事評議会を打倒し,翌年,改革派のフアン・ホセ・アレバロが大統領に選出された。アレバロの改革政策は,50年に選ばれたハコボ・アルベンス・グスマン大統領に受け継がれる。 アルベンス政権は,一連の進歩的政策を実施した。…

※「アルベンスグスマン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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