ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アロールート」の意味・わかりやすい解説
アロールート
Maranta arundinacea; arrowroot
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クズウコン科(APG分類:クズウコン科)の常緑多年草。和名はクズウコン(葛鬱金)で、ニシインドアロールートの名もある。葉は円みを帯びた細長い三角形で、長さ30センチメートルほど。長い葉柄があり、何枚もの葉が地面から束状に出る。花茎は2メートルほどに伸び、白い3弁の小花が開く。肥大した地下茎からは、粒子の細かい、良質のデンプンがとれる。消化がよいので病人食や幼児食に最適で、菓子や料理に使用される。原産地は南アメリカの熱帯地域。西インド諸島を中心に、熱帯各地でデンプン採取用および現地人の食用に栽培されている。なお、カンナ科のクイーンズランドアロールート(ショクヨウカンナ)、ショウガ科のヒガシインドアロールート(ホソバウコン)など本種のほかにもアロールートとよばれる植物は数種あり、いずれも地下の根茎からデンプンをとる。
[星川清親 2019年6月18日]
…熱帯アメリカ原産のカンナに似たクズウコン科の多年草(イラスト)。肥大した地下茎からアロールートデンプンとよぶ良質の食用デンプンが採れるため熱帯域で栽植される。 高さ60~180cm,地下に多肉質で円柱状倒卵形の地下茎を生じる。…
※「アロールート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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