アントリム(その他表記)Antrim

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アントリム」の意味・わかりやすい解説

アントリム
Antrim

イギリス北アイルランド北東部の都市,および地区(district council area)。地区の行政府所在地。アイルランド語では Aontroim。旧アントリム県の一部。アントリム県はアイルランド独立に際してイギリス統治下にとどまったアルスター 6県の一つ。町はネー湖の北東角,シックスマイルウォーター川の谷に位置する。1798年,政治結社ユナイテッド・アイリッシュメン率いる反乱軍がイギリス軍に鎮圧された場所として知られる。町の北には 10世紀にさかのぼるアイルランド特有の円塔がある。17世紀建造のアントリム城は,町が早くから戦略上の要衝だったことを物語っている。市場町で交通の要所だったことから,かつてはリンネル工業の重要地だった。アントリム地区は 1973年の自治体再編で設置され,北はバリミナ,東はニュータウンアビー,南はベルファストリスバーンの各地区に接する。バン川流域からネー湖の北東岸を占める。北東部に広がるアントリム高原は古第三紀玄武岩よりなり,深い峡谷で刻まれ,この玄武岩の陥没でイギリス最大のネー湖が形成された。豊かな農業地区で,特に畜産が盛ん。繊維工業サービス業が立地する。地区を横断する幹線道路がベルファストからランダルスタウンに通じ,アントリムの町から 11km南にベルファスト国際空港がある。地区面積 572km2。地区人口 4万9833(2004推計)。都市人口 2万1(2001)。

アントリム
Antrim

イギリス北アイルランド北東部の旧県名。アイルランド独立に際してイギリス統治下にとどまったアルスター 6県の一つ。1973年アントリムカリックファーガスニュータウンアビーバリミナバリマニーベルファストモイルラーンの各地区と,カッスルレイクレイガボンコールレーンリスバーンの各地区の一部に分割された。

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