イオンチャンネル(その他表記)ion channel

デジタル大辞泉 「イオンチャンネル」の意味・読み・例文・類語

イオン‐チャンネル(ion channel)

《「イオンチャネル」とも》細胞膜などの生体膜において、ナトリウムイオンカリウムイオンを通し、開閉する膜蛋白質通路神経細胞活動電流の発生機構説明に用いられる語。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イオンチャンネル」の意味・わかりやすい解説

イオンチャンネル
ion channel

細胞に備わった情報伝達機構の一種で,イオンの通り道外界からの刺激に応じて開き,イオンを通過させて細胞膜電位や細胞の代謝活動を変化させる働きをになっている。イオンチャンネルは蛋白質でできており,細胞膜に埋込まれているが,ナトリウムイオン,カリウムイオン,カルシウムイオン,塩素イオンなどの各種イオンに対してそれぞれ特異的なイオンチャンネルがある。イオンチャンネルはニューロン (神経細胞) における情報伝達や筋肉収縮の調節などに重要な働きをしていることから,その機構の解明が活発に進められている。

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世界大百科事典(旧版)内のイオンチャンネルの言及

【活動電位】より

…これを説明する説として興奮に伴ってイオンの透過性に変化が生じることで説明するイオン説が提唱された。興奮膜内にはイオンを通過させる特殊な通路(イオンチャンネル)が存在すると仮定してすべての現象が統一的に説明されつつある。なお活動電位はある種の植物細胞(オジギソウや食虫植物)にも見られる。…

※「イオンチャンネル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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