トルコ西部,ブルサの北東約60km,イズニク湖(298km2)の東岸に位置するブルサ県の町。人口1万7000(1990)。古代名はニカエアNicaea。ニカエアは前316年にマケドニアのアンティゴノス1世によって建設された。325年に第1回公会議が開かれた場所として有名(第2回は787年)。アラブ・イスラム軍の包囲にはもちこたえたが,1081年にルーム・セルジューク朝のスライマンが占領,この地を首都とした。第1回十字軍の際に攻防の地となり,97年以降ビザンティン領,1331年オスマン帝国のオルハンが攻略するが,17世紀以降衰退。市内には,ローマ・ビザンティン時代の市壁のほか,オスマン朝初期のモスク,マドラサ(学院)が多く残る。
執筆者:長場 紘
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
※「イズニク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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