ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウォズニアク」の意味・わかりやすい解説
ウォズニアク
Wozniak, Stephen Gary
アメリカ合衆国のコンピュータエンジニア。スティーブ・ジョブズとともにアップルを設立し,初の商用パーソナル・コンピュータを設計した。のちにシリコンバレーとして有名になるカリフォルニア州サニーベールで働くエンジニアの子として生まれ,子供の頃から電子工学に関心をもつ。カリフォルニア大学バークレー校に入学するが中退し,1975年にヒューレット・パッカードに入社。1976年に,新型マイクロプロセッサを使って独自の小型コンピュータを設計。これに強い興味を示したジョブズの誘いを受け,アップルコンピュータを共同で設立した。ジョブズの自宅ガレージで製作した回路基板の売れ行きが好調だったため,1977年,これに一体型キーボード,カラーディスプレイを備えたデスクトップコンピュータ,アップルII Apple IIの生産を決定,発売した。アップルIIは,愛好家以外にも幅広く受け入れられた最初のパソコンとなった。ウォズニアクはその後,新たなハードウェア・コンポーネントも設計した。だが 1981年,みずから操縦していた飛行機が墜落し,一時的な記憶喪失に陥ったため,長期休暇をとらざるを得なくなった。1982年にアップルに復帰するが,経営への参加はかたくなに拒んだ。ジョブズとともにロナルド・W.レーガン大統領からナショナル・メダル・オブ・テクノロジーを授与されたのち,1985年に退職。以後は社会貢献活動に携わっている。2009年,大容量半導体ストレージを生産するアメリカの企業フュージョン・アイオーの研究部門責任者に就任。
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