化学辞典 第2版 「ウォーゲ」の解説
ウォーゲ
ウォーゲ
Waage, Peter
ノルウェーの化学者.1854年王立フレデリック大学(現オスロ大学)に入学し,はじめの3年間は医学を学んだが,その後進路を変えて化学と鉱物学を学んだ.卒業後,ドイツのR.W.E. Bunsen(ブンゼン)のもとに留学する機会を得,帰国後1861年王立フレデリック大学において化学の講師,1866年同教授となった.1864年同大学数学教授で義兄のC.M. Guldberg(グルベル)と協力して化学親和力に関する研究をノルウェー語で,1866年にはフランス語で発表した.これは質量作用の法則を示すものであったが,あまり反響がなかった.1877年にF.W. Ostwald(オストワルト)によって紹介され,認められることになり,1879年ドイツ語の論文を発表,この法則を完成させた.その後は,食品の保存法の研究や,ノルウェー沿岸で獲れる魚類の工業的な利用法の開発問題などに取り組んだ.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報