秋・冬期の省エネルギーを目ざして、日本政府が2005年(平成17)秋から行っているキャンペーン。夏期のクールビズの秋冬版。室内の暖房温度を20℃程度に低く抑えても、快適で働きやすい服装をするように促している。厚手のシャツ、スーツの内側に着るベストのほか、保温下着や膝(ひざ)掛けの利用励行など、クールビズが「ノーネクタイ・ノージャケット」を促すおもに男性向け運動であったのに対し、ウォームビズは女性にも参加しやすくなっているのが特徴である。
2005年夏のクールビズ運動が夏物衣料の特需をよぶなど一定の効果をあげたため、環境省は同年8月に、秋冬の暖房費用節約運動キャンペーンを「ウォームビズ」と命名し、発表した。運動期間は11月から翌年3月としている。室内で厚着をすることで暖房設定温度を低くし、電気やガス使用量を抑え、二酸化炭素の排出量削減を目ざす。環境省は夏期の冷房温度を1度上げるより、冬期の暖房温度を1度下げるほうが温暖化防止効果は大きいうえ、運動期間も夏期(6~9月の4か月間)より長く、効果はクールビズより大きいとしている。
2005年秋以降、中央省庁や地方自治体、大企業などがウォームビズ運動に参加、服装だけでなく、温まる食事や職場環境の改善に関する提案が食品メーカーや小売業界などから相次いで出された。しかしクールビズと異なり、ウォームビズは服装が目だって変化するわけではないため、大きなブームにはなっていない。環境省の発表によるとウォームビズ運動を認知したうえで暖房温度を低く設定した人は、2007年以降、5割を超えている。
[編集部]
出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報
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