ウルル(英語表記)Uluru; Ayers Rock

デジタル大辞泉 「ウルル」の意味・読み・例文・類語

ウルル(Uluru)

オーストラリアのほぼ中央、ノーザンテリトリー南西部にある岩山。高さ335メートル、周囲約10キロメートルの一枚岩で、表面は赤味を帯びる。ウルルカタジュタ国立公園内にあり、アボリジニーの聖地とされる。同公園は1987年に世界遺産複合遺産)に登録された。エアーズロック
[補説]ウルルはアボリジニーによる名称。エアーズロックは、英国植民地時代に総督を務めたヘンリー=エアーズにちなんでつけられた名称。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

共同通信ニュース用語解説 「ウルル」の解説

ウルル(エアーズロック)

オーストラリア中央部にある巨大な岩山。高さ約348メートル、周囲約9・4キロで、一つの岩としては世界最大級。先住民アボリジニの民族アナングの聖地で、1985年に政府がアナングを一帯の所有者と認め「返還」した。その後、アナングらが国立公園にリースして観光客を受け入れている。英語名の「エアーズロック」で知られるが、最近はアナングによる名称「ウルル」を使うことが多い。一帯の国立公園は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産のうち、自然と文化要素を併せ持つ複合遺産に登録されている。(ウルル共同)

更新日:


ウルル(エアーズロック)

オーストラリア中央部にある巨大な岩山。高さ約348メートル、周囲約9・4キロで、一つの岩としては世界最大級。先住民アボリジニの聖地で、1985年に政府が先住民を一帯の所有者と認め「返還」した。その後、先住民らが国立公園にリースして観光客を受け入れている。英語名の「エアーズロック」で知られるが、最近は先住民による名称「ウルル」を使うことが多い。一帯の国立公園は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産のうち、自然と文化の要素を併せ持つ複合遺産に登録されている。(ウルル共同)

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウルル」の意味・わかりやすい解説

ウルル
Uluru; Ayers Rock

オーストラリア,ノーザンテリトリーの南部に位置するアリススプリングズの南西約 350kmにある岩山。世界で2番目に大きい単一の岩石からなり,付近の標高約 500mの平坦面 (プラヤ) から比高 335m (標高 868m) ,周囲約 9.4km。地殻変動侵食によって形成された。アボリジニ (オーストラリア先住民 ) の聖地で,ふもとには洞窟があり,アボリジニの先祖が描いた壁画が残る。日の出から日没までの太陽の移動に伴いさまざまな色に変化する山肌は神秘的で美しい。西方約 32kmにも同様のオルガ山があり,ともにウルル・カタジュタ国立公園に属する。 1872年アーネスト・ジャイルによって発見されエアーズロックと命名されたが,1985年周辺の国立公園とともにアボリジニに返還され,その後正式名称はウルルとなった。アボリジニはオーストラリア政府と同国立公園の 99年間の賃貸借契約を結んだ。 (→世界遺産 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウルル」の意味・わかりやすい解説

ウルル(北欧神話の神)
うるる
Ullr

北欧神話の神。シフの子で、トールの継子(けいし)にあたる。ユーダリルに住み、並ぶ者のない名射手でありまたスキーヤーであるウルルは、美貌(びぼう)の戦士で、アイスランドの学者スノッリ・スツルソンは、決闘のおりにはこの神に祈願するとよいと記している。また『エッダ』や『スカルド詩』からは、戦士はウルルの腕輪にかけて勝利を誓ったことが断片的にうかがえる。また、雪や氷に覆われた山を盾に乗って滑り降りることから、盾のことを詩語で「ウルルの船」と言い換える。主神オーディンは、二つの火の間に置かれたとき、最初に自分を救い出してくれる者にウルルとすべての神々の加護を約束しており、またサクソの『デンマーク人事誌』では、悪事のために追放されたオーディンの代理にたてられたのはオレルスであるが、これはウルルと同一視されている。このほか、スウェーデンやノルウェーに残る多くの地名から、古くはウルルが北欧で盛んに崇拝された神であり、さらに乏しい伝承からは、冬の神であったらしいこともわかる。

[谷口幸男]


ウルル(エアーズ・ロック)
うるる
Uluru

オーストラリア、ノーザン・テリトリー、アリス・スプリングズの南西453キロメートル(道路距離)にある岩山。エアーズ・ロックと通称される。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「ウルル」の解説

ウルル

オーストラリアのノーザンテリトリー南西部にある岩山。比高335メートル(標高868メートル)、周囲約9.4キロメートルの一枚岩で、岩肌には独特の赤みがある。ウルル=カタ・ジュタ国立公園内に位置し、先住民アボリジニの聖地として知られる。1873年にイギリスの探検家によって発見され、当時の南オーストラリア州総督ヘンリー・エアーズにちなんで「エアーズロック」と命名された。1985年、周辺の国立公園とともにアボリジニに返還され、その後、伝統的な呼び名である「ウルル」が正式名称となる。87年にはウルル=カタ・ジュタ国立公園がユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の世界遺産に登録された。アボリジニの意向などを受け、2019年10月26日より登山禁止となることが決定している。

(2017-11-7)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「ウルル」の解説

うるる

常盤薬品工業株式会社が販売する基礎化粧品のブランド名。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android