エビア島(読み)エビアとう(英語表記)Évvoia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エビア島」の意味・わかりやすい解説

エビア島
エビアとう
Nísos Évvia

古代ギリシア語読みではエウボイア Euboia。ギリシア,エーゲ海西部の島。クレタ島に次ぐエーゲ海第2の大島で,狭い湾をはさんでギリシア本土のアティキ (古代名アッチカ) 半島北東岸に近接,最も接近する中心都市ハルキス (同カルキス) で本土と橋で結ばれる。全体に山がちで,最高点 1745m。最初期の住民はアバンテス人で中部ギリシアから青銅器文化をもたらした。のちヘロピア人 (北) ,イオニア人 (中部) ,ドリュオペス人 (南) が占拠,イオニア系都市カルキスとエレトリアはそれぞれイタリア,シチリアおよびトラキア,ケルキラ (古代名ケルキュラ) に植民,アルファベットやギリシアの呼称 (一地方部族グライコイに由来) も彼らからローマを経て西ヨーロッパへもたらされた。前 700年頃からカルキスとエレトリア間に戦争が始り島は衰退,前 506年アテネがカルキスを占拠,前 490年にはアケメネス朝ペルシアのダレイオス1世がエレトリアを破壊した。 10年後ペルシアを破ったが,アテネの帝国主義に屈伏。前4世紀以降エウボイア連盟が結成された。ローマ治下でカルキスが栄えた。 14世紀末からベネチア領となりネグロポンテ島と呼ばれ,1470~1830年オスマン帝国領。現在,主産業は農業で,ブドウオリーブ穀類栽培,ウシ,ヒツジの飼育が行われる。また鉱業が盛んで,マグネシウム鉱,褐炭大理石などを産する。面積 3658km2人口 18万 5626 (1981) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エビア島」の意味・わかりやすい解説

エビア島
えびあとう
Évvoia

ギリシア中部エーゲ海西部にあるエウボイア島の現代ギリシア語名。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android