ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エフレイノフ」の意味・わかりやすい解説
エフレイノフ
Evreinov, Nikolai Nikolaevich
[没]1953.2.7.
ソ連の劇作家。自然主義演劇やリアリズム演劇に反対し,人間の内面の自我を描くことを強調。代表的作品は「モノドラマ」という副題をもつ『心の劇場』V Kulisakh Dushi (1912) で,1人の人物の分裂した自我の諸相が数人の俳優によって演じられる形式をとっている。ほかに,ゴーゴリの『検察官』をスタニスラフスキー,M.ラインハルト,G.クレイグが演出したらどうなるかを想定したバーレスク的作品『検察官』 (12) ,演劇のリアリティーを主張するあまり,舞台前面にも壁を造ることを要求する演出家を描いた風刺喜劇『第四の壁』 (15) など。
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