ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エヤデマ」の意味・わかりやすい解説
エヤデマ
Eyadéma, Gnassingbé
[没]2005.2.5. トーゴからフランスへ向かう機内
トーゴの軍人,政治家。本名 Étienne Eyadéma。 1953年フランス軍に入り,インドシナ戦線へ派遣された。トーゴ独立から3年を経て 1963年少尉任官。同年5月大尉,1964年少佐,1965年陸軍参謀総長,同年 10月中佐に昇進。 1966年 11月ニコラス・グルニッキー大統領の退陣を要求する声が高まったときは,同大統領を支持したが,その後も政情不安が続いたため,1967年1月クーデターを起こして政権を奪取,3ヵ月間の国民和解委員会の統治を経て同年4月大統領に就任。 1969年唯一の政党トーゴ国民連合 RPTを組織して議長となった。 1972年1月の国民投票で大統領に再選され,1976年 11月3選,1979年 12月第三共和制初代大統領に選出,1986年 12月再選された。 1990年代に入って内外からの民主化要求が強まったため,1991年6月には大統領任期の2年短縮,1992年6月の複数政党制による大統領選挙実施が約束されたが,政治的混乱のため延期された。 1993年8月,1998年6月に実施された選挙で再選され,1992年に採択された第四共和制憲法のもとでは最後の任期になるはずであった。しかし 2002年 12月大統領の3選を禁じた憲法の修正が議決され,2003年6月の大統領選挙で再選された。
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