エルベン(読み)えるべん(その他表記)Karel Jaromír Erben

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エルベン」の意味・わかりやすい解説

エルベン
えるべん
Karel Jaromír Erben
(1811―1870)

チェコスロバキア詩人プラハ哲学と法律を学んだのち、学術関係団体の役職歴任。その間、全国各地の古謡民話収集と再評価に努力し、それらを文学的に価値あるものにした。数冊の民謡集、民話集を著し、ほかに、歴史家としても業績を残した。詩集に『花たば』(1853)があり、古い伝承を題材にしたロマンチックな傾向バラードが収められ、この分野の代表的なものとして広く愛唱されている。

飯島 周]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エルベン」の意味・わかりやすい解説

エルベン
Erben, Karel Jaromír

[生]1811.11.7. ミレチーン
[没]1870.11.21. プラハ
チェコの詩人,口承文芸の収集者,歴史家。チェコの民謡,スラブの民話などを収集,出版した。代表作に詩集『花束』 Kytice (1853) がある。エルベンの集めた民話はのちに広く読まれ,その数々の美しい詩は A.ドボルザークらの音楽家のテーマとなった。

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