ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エール」の意味・わかりやすい解説
エール
Yale, Caroline Ardelia
[没]1933.7.2. マサチューセッツ,ノーサンプトン
アメリカの女性聾唖教育家。マウント・ホリオーク・カレッジで2年間学び,バーモント州ウィルストンとブランドンのアカデミーで教壇に立ち,1870年ノーサンプトンのクラーク聾唖学院教師となり,以後 63年間その職にとどまった。 86年校長。同校校長であった H. B.ロジャーズは,従来の手指文字の代りにドイツ式口話法を用いて聾児に話法と読唇法を授けようと試みたが,エールはその志を継いで口話法を大成した。さらに校長時代には体育と手工を導入し,89年には聾児教育に従事する教員の養成クラスを新設するなど,アメリカの聾教育の発展に貢献した。アメリカ聾児教育振興協会の会長もつとめ,著書には『建々の日々-特殊教育開拓者の回想』 Years of Building,Memories of a Pioneer in a Special Field of Education (1931) がある。
エール
Yale, Elihu
[没]1721.7.8. ロンドン
アメリカ生れのイギリスの慈善事業家。イギリス東インド会社の役員。 1718年コットン・マザーの求めに応じてコネティカット植民地に大学を創設する際に最大の寄付者となった。ニューヘーブンに新設された校舎とカレッジは彼の名にちなんでエールと名づけられ,今日のエール大学の起源となった。
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