オアハカ州(読み)オアハカ(英語表記)Oaxaca

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オアハカ州」の意味・わかりやすい解説

オアハカ〔州〕
オアハカ
Oaxaca

メキシコ南部,太平洋に面する州。州都オアハカテワンテペク地峡の南部を含む州で,テワンテペク地峡南岸に広がる低地,太平洋岸の狭い海岸平野,および北のベラクルス州から続くメキシコ湾沿岸低地を除くと,州の大部分は南マドレ山脈などの山地からなる。低地は熱帯性気候に属するが,その他は概して温帯性の快適な気候を示す。古くからサポテカ族ミシュテカ族チナンテカ族など 15以上のインディオ部族(→ラテンアメリカインディアン)が住んでいた土地で,住民の約 40%はこれらの部族の言語を話す。サポテカ文化,ミシュテカ文化が栄え,都市遺跡が多く,モンテアルバン遺跡は1987年に,ヤグル遺跡とミトラ遺跡は 2010年にそれぞれ世界遺産の文化遺産に登録された。主産業は農業(トウモロコシコムギ,コーヒー,サトウキビ,タバコ,繊維植物,果樹)と鉱業(金,銀,ウラン,ダイヤモンド,縞瑪瑙)で,地元消費用にたばこ,石鹸,織物などの製造も行なわれる。鉄道網は未発達であるが,パンアメリカン・ハイウェーが横断し,空港がある。面積 9万3952km2。人口 350万6821(2005)。

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