テワンテペク地峡(読み)テワンテペクチキョウ(その他表記)Istmo de Tehuantepec

デジタル大辞泉 「テワンテペク地峡」の意味・読み・例文・類語

テワンテペク‐ちきょう〔‐チケフ〕【テワンテペク地峡】

テワンテペック地峡

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改訂新版 世界大百科事典 「テワンテペク地峡」の意味・わかりやすい解説

テワンテペク地峡 (テワンテペクちきょう)
Istmo de Tehuantepec

メキシコ南東部にある地峡で,太平洋メキシコ湾を分けている。南の太平洋側のテワンテペク湾とメキシコ湾側のカンペチェ湾南北に結んだ直線距離は,わずか200kmにすぎない。行政的には,北部ベラクルス州南部オアハカ州に属している。メキシコの国土を北西から南東に連なるシエラマドレ山脈は,ここで幅を狭めるだけでなく,高度が低くなり,標高250mの丘陵となっている。地峡付近はほとんどが熱帯低地であり,とくに北部はコアツアコアルコス川とウスパンパ川の流域低湿地帯となっている。H.コルテスの時代から運河建設が計画されたが,実現しなかった。1907年にこの地峡を横断する鉄道が完成し,カンペチェ湾側のコアツアコアルコス(プエルト・メヒコ)から南に,低い分水嶺中のマティアス・ロメロを通り,テワンテペク湾の西側の外洋の港サリナ・クルスに達している。
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百科事典マイペディア 「テワンテペク地峡」の意味・わかりやすい解説

テワンテペク地峡【テワンテペクちきょう】

中米,メキシコ南部の地峡。南は太平洋,北はメキシコ湾に面し,南北の幅約220km。パナマ運河開通以前,米国東部からカリフォルニア方面への交通路として盛んに利用され,熱帯低地を南北に横断する鉄道(1907年完成)が通じている。パナマ運河に代わる運河開削の候補地一つ
→関連項目中央アメリカ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テワンテペク地峡」の意味・わかりやすい解説

テワンテペク地峡
テワンテペクちきょう
Istmo de Tehuantepec

メキシコ南東部にある地峡部。北のメキシコ湾側のカンペチェ湾と,南の太平洋側のテワンテペク湾にはさまれた部分で,最狭部の幅は約 220km。南部には西の南マドレ山脈から続く幅広い高原状の山地があるが,北部は密林におおわれた低湿地となっている。古くから南北交通の要路であったが,運河建設地としては建設費があまりにも高価につくため退けられた。現在はカンペチェ湾岸のコアツァコアルコスとテワンテペク湾岸のサリナクルスの間に鉄道と道路が通じている。

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