現代外国人名録2016 「オスカーピストリウス」の解説
オスカー ピストリウス
Oscar Pistorius
- 職業・肩書
- 陸上選手(短距離) アテネ・パラリンピック・北京パラリンピック金メダリスト
- 国籍
- 南アフリカ
- 生年月日
- 1986年11月22日
- 出生地
- サントン
- 経歴
- 先天性障害のため生後11ケ月で両足の膝から下を切断。2003年ラグビーで膝を故障し、リハビリにランニングを取り入れたのがきっかけで陸上競技に目覚めた。2004年アテネ・パラリンピックの陸上200メートルに両足義足のアスリートとして出場、従来の記録を0秒74短縮する21秒97(健常者の当時の世界記録は19秒32)の世界記録で金メダルを獲得。両脚に障害があるクラスの100メートル、400メートルでも世界記録をマークした。その後、北京五輪など健常者のレースへの出場を希望したが、2008年1月国際陸上競技連盟(IAAF)は、カーボン繊維製の義足は推進力などで有利に働くとのドイツの大学の調査を根拠として認めなかった。しかし、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は5月にIAAFの判断を覆し、健常者のレースへ出場することを認める裁定を下した。7月には北京五輪男子400メートルの参加標準記録に0秒70と迫る46秒25をマークしたものの、五輪出場はならなかった。北京パラリンピックでは100メートル2連覇を含む短距離3冠を獲得。2011年世界選手権400メートル参加標準記録を突破し、義足の選手として初めて世界選手権テグ大会の400メートルと4×400メートルリレーに出場。400メートルは準決勝に進出。リレーでは義足のためIAAFにより、決められたレーンを走る第1走者に限定される。予選の第1走者として出場し、同国内記録で決勝に進出したが、決勝での出番はなかった。同国は銀メダルを獲得した。2012年ロンドン五輪の400メートルと4×400メートルリレーの代表に選ばれ、両脚が義足の陸上競技選手では初めて五輪出場を果たす。本戦では、400メートルで予選敗退、4×400メートルリレーは決勝で第4走者を務めたが8位。ロンドン・パラリンピック200メートルでは予選で21秒30の世界記録をマークするが、決勝で2位に終わる。100メートルは4位。第4走者を務めた4×100メートルリレーでは41秒78の世界記録をマークし、金メダルを獲得。愛称は“ブレードランナー”。183センチ、80キロ。2013年2月プレトリアの自宅で恋人を銃で射殺したとして逮捕され、2014年10月過失致死罪で禁固5年の有罪判決を受ける。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報