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風俗劇 ふうぞくげき

大辞林 第三版の解説

ふうぞくげき【風俗劇】

フランスのモリエール、イギリスのコングリーブらに始まり、その系譜に連なる喜劇の名称。上流社会の風俗の風刺と機知に富んだ会話を特色とする。

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世界大百科事典 第2版の解説

ふうぞくげき【風俗劇】

ある時代に固有の風俗習慣に密着した演劇を指す。したがって,それは民族,国家,地域などの差によりきわめて種々雑多な形態をもち,悲劇と喜劇といったような明確なジャンル的識別は困難である。たとえば古代ギリシア劇やシェークスピア劇,さらには現代の最も先端的な前衛劇にさえ,風俗劇的要素を含んでいる場合がある。それを風俗劇と呼ばない理由は,そこに描かれた風俗があくまでも単なる背景にとどまっているからである。しかし風俗そのものが劇化される場合はむしろまれであり,やはり人間関係の葛藤を軸にして,そこに当時の風俗が深く反映し,それに登場人物が操られるような演劇を風俗劇と称する。

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世界大百科事典内の風俗劇の言及

【フランス演劇】より


【中世――宗教劇と世俗劇】
 中世フランスは,ヨーロッパの中でも,宗教劇・世俗劇ともに隆盛を見た地域だった。宗教劇は,10世紀にキリスト降誕祭と復活祭の典礼にラテン語による対話を加えた教会堂内での典礼劇に始まり,12世紀後半のフランス語のみによる準典礼劇(《アダンの劇》等)を経て,13世紀には北フランスのアラスに代表される新興商工業都市の,町民階級自身の知識人による風俗劇的要素の濃い劇作術を生み(《アラスのクルトア》,J.ボデル《聖ニコラ劇》,リュトブフ《テオフィルの奇跡劇》等),最後に,14世紀以降,16世紀中葉を絶頂とする〈聖史劇(ミステールmystère)〉に結実する。ゴシック時代の都市を挙げての一大祝典劇であるこれら大聖史劇は,受難信仰とともに〈受難劇(パッシヨンpassion)〉として,次いでパリを中心にした聖母信仰の隆盛とともに〈聖母奇跡劇miracle de Notre‐Dame〉として流行し,ともに専門の上演組合をもち,1402年には最初の常設劇場さえできた。…

※「風俗劇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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