オースラー(その他表記)William Osler

改訂新版 世界大百科事典 「オースラー」の意味・わかりやすい解説

オースラー
William Osler
生没年:1849-1919

カナダで生まれ,アメリカ,イギリスで活躍した医師で,内科学をはじめ医史学疫学,社会医学など幅広い分野で足跡を残す。カナダのオンタリオ州で生まれ,モントリオールのマッギル大学を卒業,欧州各地で生理学をおもに学んだ。のち母校の講師(1874)となったのをはじめ,ペンシルベニア,ジョンズ・ホプキンズ,オックスフォードの各大学教授を歴任,教育者としてもその名を高めた。寄生虫に関する研究のほか,血小板,痘瘡(とうそう),結核などに関心をもち,遺伝性出血性毛細血管拡張症(オースラー病),亜急性細菌性心内膜炎(オースラー結節)にその名が残る。ドイツ医学と英米系医学の結合に尽力し,その内科学教科書(1892)は,アメリカをはじめ各国で標準的教科書として広く用いられた。彼の病理学,臨床医学,医史学,医学教育,社会医学などの論文は1250余に達する。H.カッシングによる伝記がある。
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百科事典マイペディア 「オースラー」の意味・わかりやすい解説

オースラー

英国の医学者。カナダに生まれ,トロント,マッギルの両大学で学んだのち,ロンドンライプチヒウィーン等で研究に従事。ジョンズ・ホプキンズ大学教授などを経て,オックスフォード大学教授となる。脾臓(ひぞう)および心臓とくに狭心症権威。医学史家としても有名。著書《近代医学の改革》(1913年)など。

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