カニクイマングース(読み)かにくいまんぐーす(その他表記)crab-eating mongoose

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カニクイマングース」の意味・わかりやすい解説

カニクイマングース
かにくいまんぐーす
crab-eating mongoose
[学] Herpestes urva

哺乳(ほにゅう)綱食肉目ジャコウネコ科の動物。ネパールアッサムミャンマービルマ)からタイ、中国南部、海南島および台湾まで分布し、水辺にすむ。頭胴長44~48センチメートル、尾長26~31センチメートル、体重3~4キログラム。体毛は灰褐色口角から肩にかけて1本の白色の縞(しま)がある。カニカエル、貝、魚類を食べ、水泳潜水がうまい。

[吉行瑞子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カニクイマングース」の意味・わかりやすい解説

カニクイマングース
Herpestes urva; crab-eating mongoose

食肉目ジャコウネコ科。体長 45~53cm。体の背面は暗灰色,体の下面と頭,四肢暗褐色で,口元から肩にかけて白線がある。水辺に生活し,なかば水中生活をおくる。早朝または夕刻に活動してカエル,カニ,魚,鳥などを食べる。視力は比較的弱い。肛門腺が発達し,悪臭のある液体を放つ。インド北部,ミャンマー,中国南部,台湾に分布する。

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世界大百科事典(旧版)内のカニクイマングースの言及

【マングース】より

…ふつう腹面は背よりも淡くなく,腹面と四肢が黒い。 低地から高地,森林から低木林,サバンナから半砂漠まで,種々の環境にすみ,水生に適応したミズマングース(ヌママングース)Atilax paludinosus(サハラ以南のアフリカに分布),食物の大半を水中でとらえるカニクイマングースHerpestes urva(東南アジア)もある。多くのものは単独で生活し,繁殖期のみつがいを形成するが,最小種のコビトマングースHelogale parvula(東・南アフリカ)のように2~5頭の群れで日中活動をするものや,10~24頭の群れをつくるクシマンセCrossarchus obscurus(英名cusimanse。…

※「カニクイマングース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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