日本大百科全書(ニッポニカ) 「カラマイ」の意味・わかりやすい解説
カラマイ
からまい / 克拉瑪依
中国、新疆(しんきょう)ウイグル自治区北部、ジュンガル盆地、グルバンテュンギュト砂漠北西方の地級市。4市轄区を管轄する(2017年時点)。人口29万0144(2013)。ウイグル語でカラは「黒い」、マイは「油」の意味をもち、「ゴビの夜光玉」ともよばれ、石油を基盤にして発展、1958年に市になった砂漠の中の都市である。アルタイやクイトゥンを経てウルムチなどに自動車道が通じる。市中心部から南東約15キロメートルにはカラマイ空港がある。
市の郊外のチンギス・ハン山麓の黒油山一帯に油井が集中、原油はおもにパイプラインで南の独山子(どくざんし)製油所に送られるが、現地の製油工場でも処理される。1940年ウイグルの一猟師によって「黒い泉」が発見され、中華人民共和国成立後ソ連の援助を受け調査が行われ、1955年第1号井をボーリング、1957年から本格的に採掘が開始された。現在も石油産業を中心に発展している。
[駒井正一・編集部 2018年1月19日]