語源はポルトガル語のカルメラcarameloで、南蛮菓子の一種。見た目よりも軽いところから浮石糖、泡糖ともいう。氷砂糖に水と卵白を加えて煎(せん)じ、絹漉(ご)ししてからふたたびその液を煎じつめ、泡立ったときに火からおろし、表面に絹をかけて気泡の発散を止めたまま冷やし、軽石状にこしらえる。1718年(享保3)刊の『古今名物御前菓子秘伝抄』には、それを「鍋(なべ)の中にて色々に千切(ちぎ)り申し候」とある。この製法はいまはなく、また当時のカルメラがどんな過程を経て今日のかるめ焼きとなったかも明らかでない。家庭でもつくれるかるめ焼きは、しゃくし型の小さな銅鍋に少量の赤ざらめを入れ、熱してざらめがどろどろに煮つまったら、棒の先に重曹をつけてかき回し、膨れ上がらせるものである。明治末期には駄菓子屋の片隅に置かれるほど影の薄い南蛮菓子であったが、昭和初期ごろの縁日では屋台売りの実演が子供の人気をさらった。
[沢 史生]
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