日本大百科全書(ニッポニカ) 「カワヒバリガイ」の意味・わかりやすい解説
カワヒバリガイ
かわひばりがい
[学] Limnoperna fortunei
軟体動物門二枚貝綱イガイ科の二枚貝。殻長25ミリメートルぐらいで、側面からみると前方に細まった亜三角形状であるが、殻頂は前端よりすこし後ろにあって比較的高く、そこから後腹隅にかけて走る強い畝(うね)のため、腹面または背面からはむしろ心臓形にみえる。腹縁から足糸を出して岩礁のほか、各種の取水管内などにも群生し、水の通りを悪くさせ被害を及ぼす。淡水からいくらか海水の影響のある所にすみ、東南アジアを中心にヨーロッパにも分布する。日本の種はコウロエンカワヒバリガイL. f. kikuchiiという亜種とされている。
[奥谷喬司]