がし(読み)ガシ

デジタル大辞泉 「がし」の意味・読み・例文・類語

がし[終助・接尾]

[終助]終助詞「かし」の音変化》命令形に付いて、強い願望の意を表す。なんとか…してほしい。
「あはれここに五十二両降れ―」〈浮・曲三味線・六〉
[補説]近世以降の語。
[接尾]動詞の命令形に付いて、…と言わんばかりの意を表す。「これ見よがし」「出ていけがし態度

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「がし」の意味・読み・例文・類語

がし

  1. [ 1 ] 〘 終助詞 〙 ( 間投助詞「かし」の文末用法が意味的にもやや変化し、濁音化したもの ) 命令の文を受け、願望の意を表わす近世語。
    1. [初出の実例]「梅が咲けがし、いよ八重梅が」(出典:歌謡・松の葉(1703)二・八重梅)
    2. 「あはれ爰(ここ)に五十二両降れがし」(出典:浮世草子・風流曲三味線(1706)六)
  2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙 ( [ 一 ]の用法を引用文に用いたところから転じたもの ) 見る、聞くなどの命令形に下接し、「…といわんばかり」の意を表わす。
    1. [初出の実例]「ならふ事かと、人に聞がしに咄す」(出典:浮世草子・好色二代男(1684)四)
    2. 「私とは只(ただ)中が悪ふござんして、いねがしのやうに斗(ばかり)致します」(出典:歌舞伎傾城壬生大念仏(1702)上)
    3. 「是見よがしにいかい事尻(いしき)をおならべだ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三)

がしの補助注記

[ 二 ]には副助詞と考えた方がよい用法もある。

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