ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガーリプ・デデ」の意味・わかりやすい解説
ガーリプ・デデ
Gâlip Dede
[没]1799.1.5. イスタンブール
オスマン帝国の宮廷詩人。本名 Mehmed Esad。ガーリプ・デデというのはメフレビー教団のシャイフ (長老) となってからの呼び名。イスタンブールで教育を受けたのち役人となったが,この頃から神秘主義にひかれ,メフレビー教団の本拠地コンヤに居を移した。のち,同教団のイスタンブール支部の長老となった。時の支配者セリム3世の寵愛を受け,帝の改革政治を支持し続けた。詩人としては 17世紀以来のペルシアやインド方面の作風の影響を受け,情熱的な宮廷詩人として知られる。代表作『詩集』 Dîvân (1781) ,『美と愛』 Hüsn-ü Aşk (82頃) 。
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