キブシ科(読み)キブシか(英語表記)Stachyuraceae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キブシ科」の意味・わかりやすい解説

キブシ科
キブシか
Stachyuraceae

双子葉植物スミレ目の1科。ヒマラヤから東アジアにかけて分布し,約 15種を含むキブシ属 Stachyurusのみからなる。落葉または常緑性の低木で,縁に鋸歯のある単葉小枝に互生する。前年枝の葉腋に総状または尾状の花序 (→総状花序 , 尾状花序 ) を下垂する。花は両性または単性で放射相称形。萼片,花弁ともに4枚,おしべは8本,子房は上位で4心皮からなる。果実はやや硬い液果で,中に多数の種子を含む。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「キブシ科」の意味・わかりやすい解説

キブシ科
きぶしか
[学] Stachyuraceae

双子葉植物、離弁花類。落葉低木。葉は単葉で鋸歯(きょし)がある。細長い総状花序に多くの花をつける。花は両性または単生。4数性で放射相称、萼片(がくへん)4枚、花弁4枚、雄しべ8本、雌しべ1本、子房は4室で多くの胚珠(はいしゅ)がある。果実は果皮の堅い液果状。ヒマラヤから日本に分布し、6種ほど知られるキブシ属のみからなる。この科の類縁はよくわかっていない。イイギリ科に近いものとされている。

山崎 敬 2020年9月17日]

 APG分類でもキブシ科とされる。APG分類ではアメリカ大陸に分布するクロッソソマ科に近いとされる。

[編集部 2020年9月17日]

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世界大百科事典(旧版)内のキブシ科の言及

【キブシ】より

…早春の低山に,淡黄色の花穂を葉に先立って下垂するキブシ科の落葉低木(イラスト)。渡島(おしま)半島以南の日本全土の林縁や崩壊地に普通に見られ,中国にもまれに生育する。…

※「キブシ科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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