きゃん(その他表記)kiang
Equus hemionus kiang

精選版 日本国語大辞典 「きゃん」の意味・読み・例文・類語

きゃん

  1. 〘 副詞 〙
  2. 犬が打たれたりした時たてるなき声を表わす語。
    1. [初出の実例]「又犬につまつく『キャン』」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前)
  3. 驚いて思わずたてる叫び声を表わす語。
    1. [初出の実例]「あのおやぢのはなのあなへ、かなひはしやらおしこんて、きゃんといはいわせうあ」(出典:咄本・千里の翅(1773)わび事)

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改訂新版 世界大百科事典 「きゃん」の意味・わかりやすい解説

キャン
kiang
Equus hemionus kiang

奇蹄目ウマ科の哺乳類。別名チベットノロバチベット高地にすむアジアノロバの1亜種。アジアノロバの5亜種中もっとも体が大きく,肩高1.5m,体重350~400kgに達する。たてがみから尾まで続く正中線黒色すじにそう明色の帯模様が,他の亜種に比べてはっきりしないのが特徴である。かつてはネパールシッキムなどにも分布したが,他のアジアノロバ同様個体数は著しく減少しており,中国の専門家によるとただちに絶滅することはないとされるが,国際自然保護連合は絶滅の恐れがある動物の一つに指定している。生息状況の詳細は知られていない。世界各地の動物園に17頭が飼われている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「きゃん」の意味・わかりやすい解説

キャン
Equus kiang; kiang

奇蹄目ウマ科。チベットノロバともいわれる野生のロバ。体高約 1.2m。近縁の種にクーラン,オナガー E. onagerなどが知られる。生息数はきわめて少く,国際保護動物に指定されている。モンゴル,チベット,シッキム,ネパールなどに分布する。

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百科事典マイペディア 「きゃん」の意味・わかりやすい解説

キヤン

岐陽

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世界大百科事典(旧版)内のきゃんの言及

【ロバ(驢馬)】より

…尾には先半分にのみ長い毛がはえる。肩高0.9~1.5m,体重は350kgを超えるキャンを除いて260kg前後。体色は淡黄色ないし淡灰色から赤褐色,たてがみと尾の毛は黒褐色。…

※「きゃん」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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