クーラン(英語表記)kulan
Equus hemionus kulan

改訂新版 世界大百科事典 「クーラン」の意味・わかりやすい解説

クーラン
kulan
Equus hemionus kulan

アジアノロバの1亜種。体色は四肢を含めて黄茶色。背中の線に沿って狭い淡色の帯がある。後頭部が長く,目が相対的に下方に位置するのが特徴。最小の亜種の一つで,肩高130cm以下。かつてはアラル海,カスピ海,黒海沿岸の砂漠やステップに広く分布していたものと思われるが,急激に個体数が減少し,1900年代に入るころには現在のカザフスタン共和国とトルクメニスタン共和国の地域に生き残るのみとなり,19年以来保護されている。しかし,前者は35年から36年にかけての大雪のために絶滅した。後者は50年代に150頭まで減少したが,その後回復し70年代に入って約700頭で安定している。種々の草を食べ,粗食に耐え,水に対する要求度も低いが,2,3日に一度は水を飲むことが必要で,人に水場を奪われたことがもっとも大きな個体数減少の原因となっている。イランアフガニスタンなどに生息するアジアノロバの亜種オナジャーとは厳密には区別できず,同一の亜種に含まれるのではないかともいわれる。
ロバ
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「クーラン」の解説

クーラン Courant, Maurice

1865-1925 フランスの東洋学者。
1865年10月12日生まれ。外務省通訳官として朝鮮,日本,中国など各国公使館に勤務し,任地文物研究。大正8年(1919)リヨン大教授のとき,フランス文化親善使節として再来日した。享年60歳。編著に「大朝鮮書誌」など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クーラン」の意味・わかりやすい解説

クーラン
Equus hemionus hemionus; kulan

奇蹄目ウマ科。モウコノロバとも呼ばれる野生のロバ。体高 1.2mほどで,四肢は長く細い。体色は,夏は赤褐色,冬はやや灰色がかる。耳はロバとしては短く 15cm内外。聴覚,視覚は鋭く,逃げ足も速い。繁殖期は9月頃で,5~6月上旬に子が生れる。モンゴル南部と中国北西部の一部にごく少数が小群をつくって生活している。

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367日誕生日大事典 「クーラン」の解説

クーラン

生年月日:1865年10月12日
フランスの東洋学者
1925年没

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クーラン」の意味・わかりやすい解説

クーラン
くーらん

アジアノロバ

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世界大百科事典(旧版)内のクーランの言及

【ロバ(驢馬)】より

…背中に黒色の線が走る。野生種では,北アフリカと東アフリカの一部にすむアフリカノロバEquus asinus(ヌビアノロバE.a.africanus(イラスト),ソマリノロバE.a.somalicusなどの亜種がある)と,モンゴル,チベットからシリアにかけてすむアジアノロバE.hemionus(クーランキャンなどの亜種がある。この二つはいずれも絶滅に(ひん)している),それにアフリカノロバを家畜化した家畜ロバE.a.asinusがある。…

※「クーラン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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