アメリカの映画監督。ニューヨーク生まれ。雑誌社のカメラマン、ドキュメンタリーの自主製作を経て、1953年劇映画の製作に入る。第一作以来、自らの製作、脚本、監督、ときには撮影、編集までも兼ねた作家的姿勢を貫く。『現金(げんなま)に体を張れ』(1956)、『突撃』(1957)などのあと活動の場をイギリスに移し、『ロリータ』(1962)、『博士の異常な愛情』(1964)、そしていまや映画史上の古典ともいえるSF映画『2001年宇宙の旅』(1968)、『時計じかけのオレンジ』(1971)、『バリー・リンドン』(1975)、『シャイニング』(1980)、『フルメタル・ジャケット』(1987)とシャープな映像感覚による大作、問題作を発表、つねに時代の先頭にたつ。アーサー・シュニッツラーの小説『Traumnovelle(夢がたり)』(1926)を現代に移した『アイズ ワイド シャット』の完成直後の1999年3月7日に死去。
[宮本高晴]
拳闘試合の日 Day of the Fight(1951)
空飛ぶ牧師 Flying Padre(1951)
海の旅人たち The Seafarers(1952)
恐怖と欲望 Fear and Desire(1953)
非情の罠 Killer's Kiss(1955)
現金に体を張れ The Killing(1956)
突撃 Paths of Glory(1957)
スパルタカス Spartacus(1960)
ロリータ Lolita(1962)
博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか Dr. Strangelove or : How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb(1964)
2001年宇宙の旅 2001 : A Space Odyssey(1968)
時計じかけのオレンジ A Clockwork Orange(1971)
バリー・リンドン Barry Lyndon(1975)
シャイニング The Shining(1980)
フルメタル・ジャケット Full Metal Jacket(1987)
アイズ ワイド シャット Eyes Wide Shut(1999)
『フレデリック・ラファエル著、鈴木玲子訳『アイズワイドオープン スタンリー・キューブリックと「アイズワイドシャット」』(1999・徳間書店)』▽『『ザ・キューブリック――知られざる秘かな愉しみ方』(1999・フットワーク出版)』▽『巽孝之編『キネ旬ムック フィルムメーカーズ8 スタンリー・キューブリック』(1999・キネマ旬報社)』▽『巽孝之著『「2001年宇宙の旅」講義』(平凡社新書)』
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