キョウガノコ

百科事典マイペディア 「キョウガノコ」の意味・わかりやすい解説

キョウガノコ(京鹿子)【キョウガノコ】

庭園下草池辺に植えられるバラ科多年草自生地は不明で,一説に交雑起源ともいう。全株無毛で,太くて短い根茎から出た茎は直立し,高さ60〜100cmになる。葉は羽状複葉であるが,側小葉はないか,あってもごく小さく,掌状に分裂する頂小葉だけが目立つ。小葉の縁には重鋸歯(きょし)がある。夏,シモツケソウに似た多数の濃いピンクの小花が茎頂に密集して咲き,鹿の子絞に似るためこの名がある。おしべは多数で花弁よりも著しく長い。早春株分けでふやす。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キョウガノコ」の意味・わかりやすい解説

キョウガノコ(京鹿子)
キョウガノコ
Filipendula purpurea

バラ科の多年草。山地自生するシモツケソウとごく近縁の種とされるが,根葉の柄に側小葉が出ない点で異なる。自生は知られず,もっぱら栽植される。葉は深く5~7裂し鋸歯がある。葉柄,茎は紅紫色。花は紅紫色を帯び集散状散房花序に密生し,多数のおしべも桃色で美しい。

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世界大百科事典(旧版)内のキョウガノコの言及

【シモツケソウ】より

…和名は,低木のシモツケに似た草の意で,シモツケとおなじように,ときに庭に植えられる。しかし,この仲間でもっとも普通に栽培されるものにキョウガノコF.purpurea Maxim.がある。これは,福島県や新潟県に野生するコシジシモツケソウF.auriculata Kitam.の改良されたものか,それとシモツケソウとの雑種と考えられていて,葉に側小葉がほとんどなく,果実もめったにできない。…

※「キョウガノコ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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