ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クレメンス2世」の意味・わかりやすい解説
クレメンス2世
クレメンスにせい
Clemens II
[没]1047.10.9. ロマーニャ,アポセラ
ザクセン出身の第149代教皇(在位 1046~47)。本名 Suidger。貴族出身。バンベルクの司教であった 1046年,ドイツ王ハインリヒ3世(在位 1028~56)のイタリア遠征に同行した。イタリアでは,シルウェステル3世(在位 1045.1.~2.),ベネディクツス9世(在位 1032~44,45,47~48),グレゴリウス6世(在位 1045~46)の 3人が,対立するローマの有力貴族の支援を受けて教皇位を主張していた。ハインリヒ3世はその全員を退位させてクレメンス2世を教皇に選出,クレメンス2世は登位後まもなくハインリヒ3世を神聖ローマ皇帝として戴冠した。1047年,ローマで会議を招集し,聖職売買を厳格に規制する法令を議決した。ベネディクツス9世の支持者に毒殺されたとされる。
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