20世紀西洋人名事典 「グスタフマーラー」の解説
グスタフ マーラー
Gustav Mahler
1860.7.7 - 1911.5.18.(28.説あり)
オーストリアの作曲家,指揮者。
元・ヴィーン国立歌劇場指揮者,元・メトロポリタン歌劇場指揮者,元・ニューヨーク・フィルハーモニック管弦楽団指揮者。
ボヘミア生まれ。
ヴィーン音楽院在学中、ピアノで2度、作曲で1度賞を受賞。1880年最初の大作、独唱・合唱と管弦楽のための「嘆きの歌」を完成。その後指揮者としての活動を始め、1883〜1885年カッセルの宮廷劇場指揮者、1886〜1888年ライプツィヒ歌劇場指揮者を経て、1897年ヴィーン宮廷歌劇場、ウィーン・フィルハーモニーの各指揮者に就任し、主にワーグナーとモーツァルトの作品で斬新な演出と舞台装置でオペラ上演に当たり、大指揮者としての地位を確立した。1907年ヴィーン宮廷歌劇場を去り渡米し、同年メトロポリタン歌劇場指揮者、’09年ニューヨーク・フィルハーモニック管弦楽団指揮者を歴任。’11年心臓病の悪化により帰国し、同年死去。歌曲と交響曲作品に優れ、ヴィーン古典派の伝統に基づくとともに、その伝統を新しい角度から見直して斬新な音楽的世界を開拓し、シェーンベルクらの新ウィーン楽派への道を切り開いた。他の作品には歌曲「少年の魔法の角笛」(1888年)、交響曲第8番「千人の交響曲」(1906年)、6楽章の独唱付き交響曲「大地の歌」(’08年)等がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報