ケルメット(英語表記)Kelmet

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケルメット」の意味・わかりやすい解説

ケルメット
Kelmet

鉛 23~40%を含む軸受用銅合金。厚さ2~4mmの軟鋼台座に 0.5~1.5mmぐらいの厚さに融着させて使う。使用中の温度上昇の少いことが特長で,高速高荷重軸受として,航空機,自動車,ディーゼル機関などに用いられる。銅と鉛は固溶しないので台座に鋳造するとき偏析しやすく,ニッケル,銀などを少量加え,鋳造後冷水で急冷するとよい。最近は偏析を避けるため,台座に銅,銅-ニッケル合金などの粗粒を多孔性に焼付け,そこへケルメットを溶浸 (→粉末冶金 ) する方法がよく行われる。 (→軸受合金 )

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