こむらがえり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「こむらがえり」の意味・わかりやすい解説

こむらがえり

「こむら」とは、すねの内側の膨れた部、すなわちふくらはぎのことで、こむらがえりは、就寝中あるいは運動時におこる足の腓腹(ひふく)(腓腸)筋の疼痛(とうつう)を伴うけいれんのこと。筋肉過労下腿(かたい)静脈循環障害などの際におこりやすい。就寝中におこるものは、歩行中や運動中におこるものとは異なり、血行とは無関係で、筋肉の受動的な収縮によっておこるとされている。眠っている間に、シーツなどに足首がひっかかって伸び、足先が下を向くため、ふくらはぎと足の裏の筋肉が収縮させられるためにおこると説明されており、伸筋運動などの体操で予防できるといわれる。

渡辺 裕]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「こむらがえり」の意味・わかりやすい解説

こむらがえり
cramp

こぶらがえりともいう。腓腹筋けいれんのことで,ふくらはぎの部位に起る激痛を伴った局所性けいれんである。水泳登山などの際によく起る。大部分は過労が原因で,冷水冷気など寒冷ストレスで誘発される。誘因を取除き,安静を保って加温すると,多くは回復する。腰背部の罨法や,医療器具による加温が必要なこともある。

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