コリント式(読み)コリントシキ

デジタル大辞泉 「コリント式」の意味・読み・例文・類語

コリント‐しき【コリント式】

古代ギリシャ建築の列柱様式の一。ドリス式イオニア式よりのちに成立アカンサスの葉を飾った華麗な柱頭特色

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精選版 日本国語大辞典 「コリント式」の意味・読み・例文・類語

コリント‐しき【コリント式】

  1. 〘 名詞 〙コリントようしき(━様式)〔音引正解近代新用語辞典(1928)〕

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旺文社世界史事典 三訂版 「コリント式」の解説

コリント式
コリントしき
Corinthianorder

古代ギリシアの建築様式の1つ
他の2様式(ドーリア式・イオニア式)に次いで前4世紀ごろからコリントにおこり,ヘレニズム時代・ローマ時代に栄えた。アカンサスなどをモチーフにした柱頭に特色があり,柱は細く長くて24の深い溝があり,優雅で華麗な美しさをもつ。アテネのオリンペイオン神殿は,この建築様式の代表例。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「コリント式」の解説

コリント式(コリントしき)

古代ギリシア神殿建築様式の一つイオニア式から徐々に派生し,ヘレニズム,ローマ時代に栄えた。円柱台座溝彫(24本)を持ち,柱頭はアカンサスの模様で飾られ,豪華な印象を与える。

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世界大百科事典(旧版)内のコリント式の言及

【オーダー】より

…彼らは建築の構成要素の中でも特に円柱を重視し,その柱身基部の半径を1単位とし,その倍数を用いて柱の高さや柱間寸法,その他各部の寸法を定めるという,ちょうど日本における木割術のような方式を創り出した。ギリシアの円柱形式には,古い木造建築時代の形をとどめるといわれる重厚なドリス式doric order,小アジア起源の優雅なイオニア式ionic order,前5世紀ころに現れた繊細華麗なコリント式corinthian orderの3種があり,それぞれに特徴的な柱頭(キャピタル)と装飾細部をもっていた。ギリシア人はこれらそれぞれの性格に見合った寸法比例を,さまざまな実験を経ながら定着させていき,前4世紀ころまでには,円柱の形式と柱径,それに柱間数を定めさえすれば,ほとんど自動的に神殿全体の形が構想できるほどになった。…

【ギリシア美術】より

…ドリス式に比べてイオニア式の細部は装飾が豊富で,優雅な印象を与える。 このほかに,アカンサスの葉や渦巻で装飾された柱頭を特色とするコリント式と呼ばれるオーダーもある。しかしギリシア時代のコリント式は柱頭が違うだけで,他はイオニア式とほとんど同じであった(図3)。…

【柱】より

…ギリシア・ローマでは,円柱の形状と各部の比例が研究され,オーダーが生み出された。ギリシア建築のオーダーには,柱頭が皿形をしたドリス式,渦巻形装飾(ボリュート)をもつイオニア式,アカンサス葉装飾をもつコリント式の3種があり,ローマではさらに,柱身に縦溝(フルーティング)をもたないが他はドリス式に類似したトスカナ式,そしてイオニア式とコリント式の柱頭を合体させた形状のコンポジット式が加えられた。これらの柱はいずれも上部にいくに従って柱身が細くなる(エンタシス)が,ギリシア以前のクレタやミュケナイの建築にみられる柱は上が太くなる円柱である。…

※「コリント式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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