改訂新版 世界大百科事典 「コーラート高原」の意味・わかりやすい解説 コーラート高原 (コーラートこうげん)Khorat Plateau タイ東北部を占める広大な高原。西はドンパヤージェン山脈によって中部平原と,南はドンラック山脈によってカンボジアの平原と画され,北と東はメコン川によってラオスの平原とへだてられている。大部分の地域はメコン川の支流であるムーン川とチー川の流域にあたり,平均標高120~200m。住民の大部分はラオ系民族で,ラオスの人々に近い独自の文化圏を構成している。歴史的にはタイとラオスの間の緩衝地帯にあたり,また南部は古くからクメール文化の影響下にあった。20世紀初頭以降,タイの領土として確定した。しかし,この地域の稲作はきわめて不安定で,経済開発の最も遅れた地域として残されている。執筆者:田辺 繁治 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
百科事典マイペディア 「コーラート高原」の意味・わかりやすい解説 コーラート高原【コーラートこうげん】 タイの東部を占める高原。未開発地で草原,森林が多い。ラオ系民族が多く,ナコーンラーチャシーマー(コーラート)などにクメール文化の遺跡が残る。メコン水系に属し,平均標高100〜200m,土壌貧しく,気候不順。水稲,キャッサバなどが栽培されるが,土壌の侵食や,雨が少ないため生産性は低い。国内で最も貧しく末開発の地域。→関連項目イサーン|タイ 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by