緩衝地帯(読み)かんしょうちたい(英語表記)buffer zone

翻訳|buffer zone

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

緩衝地帯
かんしょうちたい
buffer zone

対立する強間に位置し,衝突を緩和する小国あるいは中立地域。緩衝国ともいう。強大国相互が直接に国境を接する場合に比べ,その衝突の危険性がかなり緩和される。このような小国は,強大国間の力関係によってその存在が十分に安全とはいえず,強大国と協定を結び,独立の保障を確保する場合がある。その一例が永世中立国であり,スイスが典型である。国際社会の発展に伴い,特に第2次世界大戦以後,冷戦による二大陣営の対立,さらに多極化の世界においては,緩衝国あるいは緩衝地帯の意味も変わってきた。たとえば,非同盟諸国の存在,1950年代にヨーロッパを中心に提唱されたラパツキ案,ゴムウカ案あるいは兵力引き離し論 (→ディスエンゲージメント ) ,また 1967年のラテンアメリカ核兵器禁止条約などは,いずれも広い意味では,複雑な国際社会における緩衝地帯の実現,志向を示すものといえる。東西対立の地理的中間に位置したフィンランド,スウェーデン,オーストリアなどは一種の緩衝国としての役割を果たした。冷戦体制の崩壊後,これらの国の立場にも大きな変化がみられ,むしろユーゴスラビア紛争のように,国際連合の平和維持軍の存在 (→平和維持活動 ) が緩衝地帯の役割を果たすようになっている。

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百科事典マイペディアの解説

緩衝地帯【かんしょうちたい】

強国間に介在して,強国間の衝突の危険を緩和する地帯。それが国家の規模である場合には緩衝国と呼ばれる。中立地帯非武装地帯永世中立国はこれに当たるが,中立政策をとる比較的小さな国も同様の役割を果たす。
→関連項目軍事境界線

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大辞林 第三版の解説

かんしょうちたい【緩衝地帯】

対立する国と国との間にあって、衝突の危険性を緩和する役割を果たす中立地帯。

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