フィリピン中部,ビサヤ諸島最東端に位置し,フィリピンで3番目に大きい島。属島を含む面積は1万3428km2。人口は約120万(1980)で,人口密度89人/km2は全国平均(160人/km2)を大きく下回る。全島が300~650mの丘陵,山地(最高峰は標高850mのカパトアン山)からなり,平たん地に欠ける。一年中雨が多く,降水量は全域で2500mm以上,東海岸では4000mm以上に達する。台風の通過地点にあたり,島の北東部を中心に毎年住民が被る損害は甚大である。農業と漁業が中心で,主要作物には米のほかサツマイモ,キャッサバなどの根茎作物があり,沿岸低地ではココヤシとバナナが主要換金作物として栽培される。島の南東部で少量の鉄鉱石を産するほか,西海岸近くには石灰,リン鉱石もある。
執筆者:梅原 弘光
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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