改訂新版 世界大百科事典 「サルピグロシス」の意味・わかりやすい解説
サルピグロシス
painted tongue
Salpiglossis sinuata Ruiz et Pav.
色彩の美しいペチュニアに似た花をつけるナス科の一年草。和名をサルメンバナ,アサガオタバコという。原産地はチリ,ペルー。草丈30~80cm,茎は直立し粗く枝を分け,長楕円状線形の葉をつけ,初夏のころから開花する。花は漏斗形で,径6cm,ほぼ5浅裂し,白色,黄色,赤褐色,紅色,緋紅色などの地色が,青・黄・褐・紅色などの羽状または網状の条線に彩られて複雑な花色を呈する。播種(はしゆ)は3~4月。発芽温度は20℃で,発芽まで10日~2週間を要する。平鉢に赤玉土1,腐葉土1をまぜた土を入れ,ピートモスをしき,表面をならして種子をばらまく。種子は細かいので,厚まきをさけ,本葉2~3枚のころ小鉢に1本植えとする。乾燥をきらうが過湿をさけて,よく日光にあてて育てる。生長につれて支柱をたてる。花壇への植えつけは,苗が15~20cmのびたころ株間を20cmに植えつける。
執筆者:浅山 英一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報