日本大百科全書(ニッポニカ) 「サンゴ海」の意味・わかりやすい解説
サンゴ海
さんごかい / 珊瑚海
Coral Sea
南西太平洋の一部。オーストラリア北東岸、ニューギニア南東岸、ソロモン諸島、ニュー・ヘブリデス諸島、ニュー・カレドニアに囲まれた範囲をいう。西はトレス海峡でアラフラ海と、北はルイジアード諸島でソロモン海とくぎられるが、南のタスマン海とは境界はなく、ほぼ南回帰線ないしは南緯25度線付近までをサンゴ海という。熱帯海域で、名前のとおりサンゴ礁の発達がみられ、オーストラリア東岸のグレート・バリア・リーフ(大堡礁(だいほしょう))はとくに有名である。サンゴ海盆の水深は3000~4500メートルであるが、東縁のニュー・ヘブリデス海溝は9035メートルに達する。この海域の海流はニューギニア東方を南下する暖流で、東オーストラリア海流という。第二次世界大戦中の1942年、この海域で日本とアメリカとの間にサンゴ海海戦が戦われた。
[大島襄二]