茎から繊維を採るために熱帯で栽培されるマメ科の一年草。茎は高さ1~3mの低木状になる。葉は長さ4~12cm,幅0.5~2cmの細長い楕円形で,褐色の短毛が密生し,葉柄は短く,茎に互生する。茎の先端30cmほどの部分に黄色の蝶形花を10~20個つける。果実は長楕円形で,中に数個~十数個の湾曲した種子がはいっている。原産地はインドといわれるが,野生種は知られていない。現在は熱帯~亜熱帯にかけ広く栽培されている。繊維を採るには,播種(はしゆ)後4ヵ月ほどたった開花期に収穫する。抜き取るかまたは刈り取った茎を束ねて乾燥させて葉を落とし,続いて1週間ほど水に浸し,はぎとった靱皮を水中でたたいて繊維を精製する。繊維は粗いが光沢があり,光や風雨にさらしてもじょうぶで,ロープや麻糸,麻袋,漁網などの材料とする。また製紙原料とし,紙巻きタバコやティッシュペーパーなどに利用する。また,緑肥としても広く栽培され,茎葉は飼料としても利用されている。
執筆者:星川 清親
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
マメ科(APG分類:マメ科)の一年草。インド原産で、茎から靭皮(じんぴ)繊維をとるため、熱帯から亜熱帯で栽培される。茎は高さ1~3メートルで低木状になる。葉は互生し、細長い楕円(だえん)形で長さ4~12センチメートル、幅0.5~2センチメートル、葉柄は短い。茎葉には褐色の毛が密生する。茎頂に30センチメートルほどの穂状花序をつけ、黄色の蝶形花(ちょうけいか)を10~20個つける。果実は長楕円形の豆果で、中に曲がった形の種子が10個ほどある。
栽培は古く、多くの品種がある。花が開き始めたころ茎を収穫し、束ねて乾燥させる。その後1週間ほど水に浸し、繊維をはぎ取り、水洗して乾燥させる。繊維には光沢があり、強く、とくに光や風雨にさらされてもじょうぶで、アサの代用としてロープや糸、袋、漁網などをつくり、また紙巻きたばこ用などの製紙原料にもなる。緑肥としても栽培される。
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