デジタル大辞泉
「しだら」の意味・読み・例文・類語
しだら
1 よくない行状。また、好ましくないなりゆき。
「牧師さんや伝道師さえ斯ういう―じゃあ」〈魯庵・社会百面相〉
2 事のなりゆき。
「何とした―でいづかたへ立ち退きやる」〈浄・博多小女郎〉
しだら
《「したら」とも》
1 歌や舞に合わせて手を打つこと。手拍子。
2 手拍子を打って歌う子供の遊び。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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しだら
- 〘 名詞 〙
- ① 事の成り行き。事情。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- [初出の実例]「何としたしだらで何方(いづかた)へ立退きやる」(出典:浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)中)
- ② 好ましくない状況。ひどいありさま。ていたらく。ざま。
- [初出の実例]「明けくれの願ひ事叶はぬのみか此しだら」(出典:浄瑠璃・生玉心中(1715か)中)
- ③ 好ましくないふるまい。ひどい行状。
- [初出の実例]「其計略ではもふ行まい。又候(またぞろ)此時政を欺(たばか)らんと今のしだら」(出典:浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)六)
- 「牧師さんや伝道師さへ斯ういふ品行(シダラ)ぢゃア」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉宗教家)
しだらの補助注記
→「しだらない」の補注
しだら
- 〘 名詞 〙 ( 「したら」とも )
- ① 歌や舞などに合わせて手を打つこと。手拍子。また、それをする人。〔本朝世紀‐天慶八年(945)八月三日〕
- [初出の実例]「したら打てと 父(てて)が宣へば うち侍(はん)べり ならひ侍べり」(出典:皇太神宮年中行事(1192)御饌腊事鳥名子舞歌)
- ② 子どもが手拍子を打ってあそぶ遊び。〔名語記(1275)〕
しだらの補助注記
「神宮典略」では「手をたたく」という解釈を疑問とし「舌楽(したら)ならんか」としている。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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