改訂新版 世界大百科事典 「シャフ」の意味・わかりやすい解説
シャフ
Philip Schaff
生没年:1819-93
スイス生れのアメリカの神学者。ドイツの諸大学で学んだのちアメリカに移り,ペンシルベニア州マーサーズバーグにあったドイツ改革派神学大学教授(1844),のちにニューヨークのユニオン神学大学教授になった(1870)。彼の貢献はヨーロッパにアメリカの教会を紹介するとともに,アメリカのキリスト教が全キリスト教会史と世界的キリスト教の一部であることを自覚すべく,教会史,教理史,神学の分野で多数の資料を残したことである。《アメリカ教会史叢書》13巻(1894-1921),《宗教百科事典》3巻(1882-84),《ニカエアおよびニカエア会議以後の教父全集》42巻(1886-1900),《キリスト教の信条史》3巻(1877),《教会史》7巻(1858-92)などの編集,翻訳および著作がある。英米合同作業による1885年完成の英語の改訳聖書(RV)のアメリカ側委員長もつとめ,早くからキリスト教諸派の一致協力をめざすエキュメニズムの先覚者であり推進者であった。
執筆者:古屋 安雄
シャフ
Adam Schaff
生没年:1913-2006
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報