シュペー(読み)しゅぺー(英語表記)Friedrich Spee von Langenfeld

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シュペー」の意味・わかりやすい解説

シュペー
しゅぺー
Friedrich Spee von Langenfeld
(1591―1635)

ドイツのイエズス会神父、詩人。ドイツ各地で教会活動についていたが、フランケン地方では魔女裁判死刑判決を受けた女たちの聴悔(ちょうかい)師を務めた。無実を信じながらも救えなかった経験から、1631年『裁判官への警告』を著し、この非行廃絶の基をつくった。死の14年後に出版された唯一詩集ナイチンゲールに競って』は、敬虔(けいけん)かつ深遠優麗で、のちにロマン派の詩人に大きな影響を与えた。

[轡田 收 2017年11月17日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュペー」の意味・わかりやすい解説

シュペー
Spee, Maximillian, Reichsgraf von

[生]1861.6.22. コペンハーゲン
[没]1914.12.8. フォークランド島沖
ドイツの軍人提督。第1次世界大戦中ドイツ太平洋艦隊を率いて中国にある青島 (チンタオ) 基地を脱出し,協商側商船を砲撃しつつ南アメリカ西岸を南下,1914年イギリス艦隊に打撃を与えてマゼラン海峡を通過したが,フォークランド島沖付近でイギリス巡洋艦隊に遭遇して敗れ,2子とともに戦死した。

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