日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジルバ」の意味・わかりやすい解説
ジルバ
じるば
アメリカ合衆国で生まれた若者向きのダンスの一種ジタバグjitterbugのこと。ジタバグはアメリカ南部よりおこり、1910年代ごろにはニューヨークのハーレムの黒人たちによって盛んに踊られた。そして第二次世界大戦の間に、アメリカ兵によって世界中に広められ、日本にも戦後紹介されたが、その際に日本語化されてジルバとなったもの。踊り手は2人が組み合わないで、4分の4拍子のフォックス・トロット、スイング、ジャイブ、ジャンプなどのシンコペーションを含む音楽にあわせて踊る。型にはまらない、アクロバット風な激しい踊り方が特徴的であるが、のちにはより形式的な社交ダンスと化した。jitterは神経質に体を震わせること。bugは虫という意味で、ジタバグは元来「酔っぱらい」の意のスラングであった。
[由比邦子]