スポンジ(その他表記)sponge

翻訳|sponge

デジタル大辞泉 「スポンジ」の意味・読み・例文・類語

スポンジ(sponge)

海綿をさらして、繊維状の骨格だけにしたもの。吸水性に富む。また、合成樹脂などでつくった海綿状のもの。食器洗いなどに用いる。
スポンジボール」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「スポンジ」の意味・読み・例文・類語

スポンジ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] sponge )
  2. モクヨクカイメンなど、骨片がなく、海綿質繊維が網目状構造をしている海綿類をさらして海綿質繊維だけにしたもの。吸水性が強く、入浴用などに利用される。また、これを模して、ゴムや合成樹脂で作ったものもいう。海綿。スポンス。
    1. [初出の実例]「紙幣を数閲するものは海棉(スポンヂ)を湿し、小盂(さら)におき指頭を時時湿して閲す」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一)
  3. スポンジボール」の略。
    1. [初出の実例]「球はスポンヂでなく、本ボールと云はれる固いものだった」(出典:暢気眼鏡(1933)〈尾崎一雄〉六)

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改訂新版 世界大百科事典 「スポンジ」の意味・わかりやすい解説

スポンジ
sponge

もともと,海中動物であるカイメンを意味する言葉である。カイメンの多孔質の骨格は保水性があり,柔軟性,弾性に富むので,家庭用品として,食器,家具,車の洗浄用ブラシなどに用いられてきた。しかし,高分子工業の発達とともに,カイメンと同様な連続気泡を有し,柔軟性,弾性に富む合成発泡体が低コストで任意の大きさに均一に製造されるようになったため,現在ではほとんど合成品に置き換えられた。

 代表的な高分子はポリウレタンであり,軟質ウレタンフォーム(軟質発泡ポリウレタン)として製造,使用される。発泡はポリウレタンの製造時に発生する炭酸ガスを利用して行うことが多いが,フロンガスなどの発泡剤を併用することもある。ほかにビスコースレーヨンからつくるビスコーススポンジ,ゴムを発泡剤で発泡させてつくるスポンジゴムなどもある。
カイメン →ポリウレタン
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のスポンジの言及

【硬タンパク質】より

…植物界では硬タンパク質の代りにセルロース類が同じ役割をしているものと考えられている。 例としては骨,皮,腱などに含まれているコラーゲン,靱帯や動脈などの成分であるエラスチン,毛髪,羽毛などのケラチン,絹のフィブロイン,カイメンのスポンジ(海綿質)などが知られている。不溶性の原因はコラーゲンの場合には年齢とともに生ずる分子間の橋かけ結合であり,エラスチンの場合には分子内の橋かけ結合によるものと考えられている。…

※「スポンジ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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